錆や傷のある古いピアノでも売れるのか。査定額への影響は?

錆は自然現象なので、多少はあるものです。木部の傷は、大きなものでなければ補修が可能。機能に致命的な欠陥がなければ、錆や傷があっても買取り可能なピアノがほとんどです。査定額への影響について解説します。
ピアノの錆の、査定額への影響
ペダルの錆は、ほとんど査定に影響しません。汚れを磨く際に、錆も落とすことができるからです。
ペダルは査定前にご自身で磨いてかまいません。
錆落とし剤と布で、真鍮製はピカピカになります。メッキの場合は限界がありますが、そこそこ綺麗になります。
内部の機構部分の錆は、磨きで対処する場合、交換になる場合で査定額がかなり違います。
具体的に錆の程度を示すことが難しいのですが、錆がひどい場合はマイナス10,000~50,000円程度査定額に影響することがあります。
チューニングピンやミュージックワイヤは特に錆びやすい部分です。
軽度であればご自身でメンテナンスする方もいますが、基本的には調律師さんにお任せした方がいいです。
錆落とし剤がほかのところに付着したり、弦を切ってしまう恐れがあるためです。
内部にもし錆があっても、いじらずそのまま査定に出すことをおすすめします。
ピアノの傷の、査定額への影響
鍵盤は、要交換の場合はキイの数によりマイナス10,000~30,000円くらい査定額に影響が出ます。
交換不要な小傷の場合は、マイナスはありません。シールが貼ってある、マジックでドレミが書いてあるといった場合も、査定額に影響しません。
その他の外観の傷は、どれくらいの補修を要するかで大きく査定額が変わります。
細かい擦り傷は磨きだけで対処できるので、ほとんどマイナスはありません。
やや深い傷の場合は、マイナス10,000~50,000円。
木部が見える深い傷の場合は、マイナス70,000~100,000円。
以上はあくまでも目安になります。
傷の深さと大きさに加え、場所も査定額に影響します。参考程度にお考えください。
ピアノの傷は、ご自身で補修はできません。
固く絞った布で拭いたら、柔らかい布で乾拭きするだけにしましょう。
間違ってもコンパウンドで磨いたりなさいませんよう……。
シールやマジックは査定に影響しませんので、無理にいじらないようにしましょう。
それがかえってピアノを傷める可能性があります。